最近、働き方改革という言葉が目につくようになりました。これって何を目的としているのでしょう?
何となく、働く人が快適に働けるように環境を改善しましょう、といったように思えるのですが、本当にそんな風になるんでしょうか?
お届けするのは大阪市中央区の結婚相談所マナマナでカウンセラーをしています坂田芳弘です。
大阪のちいさな結婚相談所マナマナは小規模ですが8万名程度(2022年9月現在)の会員数を誇る日本結婚相談所連盟に所属しています。
大阪から全国へオンラインで活動を展開している成婚率が約40%の結婚相談所です。
一方で一億総活躍社会という言葉もあります。なんだか子供から老人まで、みんな働け!って言われているようで不気味なイメージもありますよね?
そんな中、もし働き方改革ということが実践されたら結婚しやすくなるの?
そんなあなたの疑問にお答えしようと思います。
働き方改革って?
従来、この働き方改革というのは大企業向けに発信されたものですが、2019年4月より働き方改革関連法案の一部が施行されたのを機会に中小企業までが対象となっています。
このように企業にとっては大切な経営課題の一つとなっています。
その目的は、文字通り働く人がより働きやすい環境を手にして日本経済を支えること、なのです。
つまり、少子高齢化による人口減少を少しでも食い止め、将来にわたる労働力を確保し日本経済の成長を確かなものにしたいのです。
少子高齢化ということが底辺にはあるので結婚観にも関係するように思えますよね?
ではどんなことが具体的に行われるのでしょうか?
働き方改革の目的は?
冒頭でチラっと触れましたが、「一億総活躍社会」を実現することが働き方改革の目的なのです。
私が不気味だと言ったのは、赤ん坊から高齢者まで、みんなで働いて少子高齢化で労働力が減ることを支えましょう!
ということのようです。
一方で年金の支給年齢もあげようとしていますので、年金に頼らなくてもいいように、極端なことを言えば定年をなくすことも視野に入っているのでしょう。
この労働力を確保するために
- 女性や高齢者など、これまで働き手としてあまり認識していなかった方々に働きやすい環境を提供する
- 結婚を促すことで出生率を向上させて将来の働き手を増やす
- ひとり一人の仕事を効率化させて労働生産性を向上させる
といったような具体的な施策が考えられています。
これでようやく結婚との関連が出てきましたね。
出生率を向上させる、つまり多くの子供を産んでもらうためには結婚してもらうことが必要になるのです。
日本では結婚しないと子供が生まれないのが原則なので。
具体的にどのように変わるの?
例えば会社に子供を連れて来ていいよっていう会社も増えているようです。
これまで女性は結婚したり、子供さんができたりすると会社を辞める必要がありました。
それは会社としても生産性をあげるためには常に会社にいてもらうことが必要だったからです。
そのため、戦力となっている女性が働きながら子育てできる環境を創る、それも会社としては重要な施策になって来ています。
もちろん女性だけではなく、男性が勤める会社でも子供を連れて来てもいいようになるべきでしょうね。
しかし、このように自分の会社の中に託児所が創れるようなのは大会社でしかできないですよね。
しかも大会社となると従業員の方も多いので、結構な費用負担になるためそれほど広がってはいないようです。
そのために育児休業制度を男性にまで広げたり、勤務時間をフレキシブルに設定できるようにしたり、在宅勤務まで可能にしたりと様々なこれまでから見ると変則的な就業制度が導入しやすくなっています。
そうそう、以前に聞いた言葉、プレミアムフライデーという言葉がありましたが、今はどうでしょう?
あまり聞こえなくなったような気がするのですが・・
ただ就業時間がフレキシブルになったとしても、肝心の仕事内容が変わらなければ家で仕事する時間が増えたり、それに伴い光熱費がかさんだり、結局負担を個人に押し付けるようになることもあるようです。
こんな事例もあります
あるニュース番組で
「子供を連れてきていいよ」
っていう会社がありました。
お母さんが幼児を抱っこしたまま仕事の電話している姿や、急用でお母さんが席を外すと隣のおじさんに子供を預けてどこかへ行ってしまいました。
幼児を抱っこするおじさんの姿がなんとなくぎこちなかったのがほほえましく感じました。
また、社員さんと子供さんが顔見知りなので、
子供さんが「ただいま」と言って会社へ入ってきて、
それにおじさんたちが「お帰り」って答えている姿を見て何かホッとするあったかみを感じました。
あなたの会社ではいかがですか?
結婚って子供を産むことが目的なの?
さて少子高齢化を食い止めるために結婚が促される側面があることもお伝えしました。
だから最近、自治体が婚活を推奨したり、実際にボランティアを募って婚活を実施するところも増えてきたようです。
しかし、結婚の目的って子供を産むことなのでしょうか?
なんだかそれって私の両親の、つまり昭和初期の時代の結婚観と変わらないような気がするのです。
もっとも当時はイエを守るために子供を、特に男の子を生まなくてはならない、というのが目的でしたけどね。
私たちは結婚の目的は楽しい人生を歩むためにあると考えています。
そのために働くのもよし、働かないのもよし、と思うのです。
ただ子供を産むことを目的とした結婚は違うと思う立場です。
自分が好きな人と結婚してその人の子供なら産んでもいい。
そして自分たちの価値観を子供たちに伝え、子供たちが自分たちよりもより良い人生を歩んでもらう。
結果、幸せな人が社会に増えることによって幸せな社会が実現できることが目的です。
そんな意味から、子供を産むための手段として結婚をとらえている政府の感覚を受け入れることは難しいのです。
働き方改革と結婚観
しかし一方で先ほどの従業員のいる会社へ子供さんが「ただいま!」って帰っていけるのはなんとなく「いいなぁ!」て感じます。
そんな人生を選ぶのも、結婚しない人生を選ぶのもあなたの自由なのです。
そう、自由に生きることの社会を実現することが目的の働き方改革なら大賛成です!
そのために様々な生き方や働き方が選べる仕組みが創られるといいなぁと感じています。
自由に生きるために必要なのは自立した生き方です。
誰かから言われた通りに生きるのではなく、自分の生きざまは自分が決めることができる、そんな社会を目指すべきだと考えています。
今の働き方改革はそんな社会の実現に向けた第一歩になってくれることを願っています。
そして結婚するのかしないのか、それもあなたの自由なんだってことも覚えておいてくださいね!
もし何か疑問に感じたりご質問がありましたらお気軽にお問合せ下さい。