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バツイチ同士の再婚~「父親になろう」としなかった私の子連れ再婚~

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私たちも、子連れ同士の再婚でした

バツイチ同士の再婚を考えるとき、いちばん重いのは子どものことだと思います。相手の子と自分の子は仲良くやれるのか。自分は相手の子を、本当にわが子のように思えるのか。
先に書いておきます。私たち夫婦も、お互いの子どもを連れての再婚です。私が息子を、妻が娘を連れていました。
一緒に暮らし始めたとき、息子は18歳、娘は13歳。私と息子が住んでいた家に、妻と娘が越してくるかたちでした。
そのあと結婚相談所を10年営みましたが、順番としては、まず自分がその立場だったのです。ですからこの記事は、制度の解説ではなく、そこから書きます。

最初につまずいたのは、娘が家になじめなかったこと

いちばん苦しかったのは、娘でした。
友人たちと離れ、誰も知らない土地へ来て、新しい中学校から生活が始まる。おそらく不安しかなかったのだと思います。言葉でどう説明しても、あの子の心が安心することはありませんでした。
そんな状況を変えたのは、犬でした。
娘がずっと飼いたがっていた犬を、家に迎えたのです。すると犬を中心に、自然とみんなが集まるようになりました。犬をなでている時間は、誰も気をつかわなくていい。あの空気に、家族全員が助けられたと思います。
もうひとつ大きかったのは、息子でした。18歳の彼が、娘に同調するようにふるまってくれたのです。私が言うより、5つ上の兄のような存在がそばにいたことのほうが、あの子には効いたはずです。
こうして振り返ると、私ができたことは何もありません。犬と、息子と、時間が解いてくれた。それが正直なところです。

私は「父親」になろうとしませんでした

意識してやらなかったことが、ひとつだけあります。父親になろうとすることです。
実際、私は父親ではありませんから。
だから娘は、私を呼びませんでした。名前で呼ぶこともなく、お父さんと呼ぶこともなく、用事だけを伝えてくる。あの子も、私をどう呼べばいいのか分からなかったのだと思います。
吹奏楽をやっていて、遠征先の学校から帰るとき、こんな連絡が来ました。
迎えに来て!
それだけです。呼びかけの言葉はありません。
いま思えば、あれで十分でした。呼び名はなくても、迎えに来てほしいと言える相手ではあったわけですから。
叱ることもしませんでした。そこは妻に任せていました。妻も叱るというより、こうすれば? と提案するかたちで伝えていたと思います。
血のつながらない大人が正面から叱ると、子どもは逃げ場をなくします。だから距離を詰めない。踏み込まない。焦って親をやろうとしないことが、あのときの私にできた唯一のことでした。

呼び名がついたのは、それから何十年もあとです

息子も娘も、それぞれ結婚し、子どももいます。二人が巣立ったと感じたとき、ああ、なんとかなったなと思いました。
ただ、そこで終わりではありませんでした。
その後、娘は離婚しています。再婚はせず、二人の子どもを育てています。私たち夫婦は娘のそばへ引っ越し、いまは孫にも娘にも、じいや、と呼ばれて暮らしています。
かつて、私を呼ぶ名前を持たなかった子です。
呼び名がつくまでに、何十年もかかりました。でも、ついたのです。しかも、こちらから会いに引っ越すかたちで。
息子のほうは、お嫁さんのご両親ともうまくやってくれていますので、こちらは安心して見ています。
いま子連れ再婚の入口に立って、半年や1年でうまくいかないと焦っている方がいたら、これだけはお伝えしたいのです。家族は完成しません。ずっと続いていくだけです。

相談所で担当した、子連れの女性のこと

相談所での話もひとつ。
30代後半の女性で、当時小学生の娘さんがひとりおられました。医療関係の仕事で、収入もそれなりにあり、近くにご両親も住んでいました。ですから、子どもを育てること自体に不安はなかったようです。その先を考えて、再婚相手を探しておられました。
私たちから見て、これはいいお相手ではないかと思える方とのご縁も、何度かありました。それでも成婚には至りませんでした。
いま思えば、ご自身の心の中に、お子さんとの関係を含めた葛藤があったのだと思います。条件ではなく、そこで止まっていたのでしょう。
その方から、最近になって思いがけず連絡がありました。相談所を辞めたあと、マッチングアプリで出会った方と再婚されたそうです。いきさつは詳しく聞いていません。ただ、ご自身の願いを、ご自身のやり方で実現された。それでいいと思っています。
うちで決まらなかった方の話をわざわざ書くのかと思われるかもしれません。でも、相談所で決まらなかったから不幸になるわけではない。10年やってきて、私はそう思っています。

カウンセラーから見た、子連れ婚活の現実

正直に書いておくと、私が相談所で担当した子連れの会員さんは、実はこの方お一人だけです。ですから以下は、たくさんの事例から導いた法則ではなく、現場にいた者の見方として読んでください。
子どもがいることは、プロフィールに必ず書いていました。隠すものではなく、前提条件だからです。
そのうえで会員さんにお勧めしていたのは、お見合いの席で、お相手がそのことを受け入れてくれているかどうかを感じ取ってきてください、ということでした。言葉で確かめる前に、態度に出ます。
お子さんと会わせるタイミングは、ケースバイケースです。ただ私は、仮交際の終盤がよいと考えていました。真剣交際に進む前に、一度会っておく。お子さんの年齢にもよりますが、お子さんの気持ちも確かめたうえで次へ進むべきだと思っていたからです。
大人同士で真剣交際まで進んでから子どもに会わせると、うまくいかなかったときに全員が傷つきます。順番が逆なのです。
もうひとつ、これはお伝えしておかねばなりません。男性会員は、再婚の方を避ける傾向がありました。ご自身が再婚であってもです。理屈に合わないようですが、そういうものでした。
ですから、間口は狭いです。狭いことを前提に、受け入れてくれる人を探す。それが現実的だと思います。

大事なのは「バツイチ同士」より「片親同士」かもしれません

バツイチ同士なら分かり合える、とよく言われます。半分は本当だと思います。離婚の痛みも、ひとりで子を育てる大変さも、説明せずに通じますから。
ただ、10年見てきて、そして自分の家族を振り返って思うのは、少し違うところです。
うまくいくかどうかは、バツイチ同士かどうかよりも、片親同士で、子ども同士が気持ちを通じ合わせられるかどうかで決まる。私はそう感じています。
親同士がうまくいくことは、もちろん大事です。でもそれと同じくらい、子ども同士が話せるかどうかが効きます。
わが家がまさにそうでした。娘の心を開いたのは、私ではなく、犬と、兄のようにふるまってくれた息子です。
再婚の記事は、たいてい大人が何をすべきかという話ばかりです。子どもは配慮する対象として書かれます。でも実際には、子どもが子どもを助けてくれることがある。そこは見ておいたほうがいいと思います。

手続きのことは、あとから思えば些細でした

娘とは養子縁組をしました。妻の希望を汲んでのことです。姓も私のものに変わりました。
たまたま娘が中学に上がるタイミングでしたし、引っ越してきたばかりで、周りに娘を知る人が誰もいない状況でした。名字が変わることで気まずい思いをせずにすんだのは、運がよかったと思います。
手続きそのもので迷ったことはありません。というより、実際の生活のことで頭がいっぱいで、迷っている余裕がなかった、というほうが近いかもしれません。
養子縁組をするかどうか、姓をどうするかは、家庭ごとに事情が違います。制度の細かい説明はここではしません。役所や専門家に聞けば、正確なことを教えてくれます。
ただ、経験者としてひとつだけ。手続きは、どれも数日で終わります。終わらないのは、そのあとの暮らしのほうです。

受け入れるとは、好きになることではありません

最後に、私がいちばん伝えたいことを書きます。
結婚するというのは、家族になるということです。それは相手個人だけでなく、そのご両親も、友人関係も引き受けるということでもあります。
ここでいう受け入れるとは、好きになることではありません。認めるということです。
そして認めるとは、すべてを受け入れて我慢することでもありません。その人を、自分が守る対象だと決めることです。
守るという言葉の中には、間違いを正す勇気も含まれます。ただ甘やかすことではないのです。
お相手のお子さんに対しても、同じだと思います。
好きになれるだろうか、わが子のように愛せるだろうかと悩んでいる方は多いと思います。でも問いはそこではありません。この子を守ると決められるか。必要なときに、嫌われる覚悟で間違いを正せるか。そちらです。
血のつながりを気にする方もいますが、そもそも夫婦だって血はつながっていませんしね。
人は一人では生きていけません。大切なのは、誰と、どこで、どんな生活をするのか。そして、その相手が愛するものを、一緒に愛せるかどうか。
うまく言えませんが、そんなことだと思っています。
何か不安なことや悩みがあれば、お問合せからご連絡ください。お力になれるかどうかは分かりませんが、お話をうかがうことはできます。
あなたの人生、応援しています。

まず、自分を知ることから

再婚で同じ失敗を繰り返したくない、と思っておられる方も多いと思います。
そのために私がお勧めしているのが、ACS個性診断です。120問に答えると、自分の個性が12の尺度でグラフになります。相談所時代から、200人以上の方にお受けいただいてきました。
大きい、小さいに良し悪しはありません。自分がどういう発想をする人なのかが見えるだけです。ただ、それが分かると、相手との違いも、子どもとの違いも、具体的に見えるようになります。
婚活相談所マナマナ 坂田芳弘

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